
2-2. 船社・港湾運送事業者・倉庫業者ヒアリング結果
(1)船社
ヒアリング対象:外航船社
ヒアリング時期:平成8年12月
1. 姫路港のコンテナ化
ハブポート間の幹線航路を重視しており、日本の地方港にはあまり興味がない。特に姫路港に関しては神戸港でカバーすべきエリアであると考えている。姫路港のコンテナ化は、港湾間に県内貨物の取合いを引き起こし、神戸港の取扱量減少に繋がるだけではないかと思う。
また、瀬戸内海は水先料が高く、濃霧によるダイヤの乱れが生じやすいので、瀬戸内海の港湾への寄港は避けたいと考えている。
2. 地方港へのコンテナ航路就航における問題点・課題等
船社としては、「曜日・時間の指定」のサービスをいかに正確に実行できるかが重要である。そこで、港湾運送事業者にも取扱個数に応じた荷役時間を求めているが、地方港のラウンドはそれがむずかしい。現在、仙台、釜石、苫小牧、富山、千葉、伊予三島、松山、細島等に寄港しており、門司にも進出する予定である。5,000t級船舶を投入している。トランシップも台湾・香港で自社船もしくは同盟船社の船で行っている。しかし、大半が赤字となっており、船が小さいために気象・海象に影響されて予定どおり運航できず、荷主からギャランティーを請求されたこともある。
松山については億を超える赤字が出て、航路誘致をした愛媛県が一部損金負担をしてくれたという例もあるが、基本的には赤字は船社負担となり、リスクの大きな進出は慎重にならざるを得ない。
また、地方港の寄港は単純ではなく、特定メーカーの三国間輸送で抜けさせてもらっている場合に、その利益との見合いで地方港寄港の採算も求められる場合もある。
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